北陸新幹線(長野~金沢間)が2015年に開業して以来、今一度注目を集めている「古都」金沢。今から約420年前の天正11年(1598年)、加賀藩初代藩主・前田利家が金沢に入城したことからはじまります。そこから14代、加賀藩の城下町として栄え、大きな災害や戦災をまぬがれた町並みは歴史の面影が色濃く残り、まるで江戸時代のタイムスリップしたかのよう。国内外問わず連日のように観光客が訪れています。この記事では、「金沢ってどんなところ?」という疑問から”住まいをシェアハウスにする”選択のススメ、「実際のシェアハウスはどんなところがあるか」、さらに金沢のシェアハウスのリアルな様子までお伝えします。
近年金沢にはホテルやゲストハウス、シェアハウスといった宿泊型から短期〜長期滞在のできる施設が増えてきています。北陸新幹線によって東京-金沢区間が約2時間半ほどで繋がったこともあり、仕事の場として、また金沢市内の大学への通学のため移住する人も年々増えている中で、引っ越ししやすく、安心で、楽しく暮らせるシェアハウスへの需要が増えています。
江戸時代、幕府を除く大名の中で最大の石高を誇る加賀藩の城下町として栄えた金沢。当時、人口規模では江戸・京・大阪に次ぐ大都市でした。藩政期に”武家・町人文化”として伝統工芸・伝統芸能が生活の中で培われ、その美意識と豊かな文化は今日まで息づいています。
四季ごとに庭園の味わいが楽しめる日本三名園の一つ、兼六園をはじめ、金沢城、ひがし茶屋街、21世紀美術館、「金沢の台所」と呼ばれる近江町市場など観光スポットも多く、金沢城を中心として半径2㎞に主な観光地がおさまっています。
金沢という街は、「空から謡(うたい)が降ってくる」と言われ(謡とは、能楽における声楽のこと)、町の職人から商人や大名による宴の席まで、身分に関わらず謡をたしなんできた歴史があり、こうした芸事や伝統工芸、教養まで重んじられてきました。
美術、工芸、詩歌、菓子、建築など、あらゆる分野の知識とセンスが求められる「総合芸術」である茶道もそれに含まれます。
また、輪島塗や、加賀友禅、金沢箔などの伝統工芸もあります。加賀友禅は加賀五彩(臙脂・藍・黄土・草・古代紫)を基調とし、着物に美しい自然の息吹きを織物に封じこめることができます。
さらに金箔の製造は国内シェアの98%、銀箔は100%を占め、これらを使った工芸品も多数。”金箔ソフトクリーム”も人気ですね。
海と山に恵まれた金沢。日本海の新鮮な海の幸、霊峰白山を源とする美味しい水、山々で採れる山の幸、加賀平野が生み出すコシヒカリや加賀野菜。それら地元の恵まれた食材の他に、大陸から伝来した食文化と全国各地から集まる物品、そんな三つの“地の利”が歴史的基盤となって、金沢独特の食文化が育てられました。
「治部煮」や「鯛の唐蒸し」「かぶらずし」といった特色のある郷土食が多いのも特徴です。
加賀料理には、緻密で優美な蒔絵を施した漆器や、華麗で格調高い九谷焼が用いられ、見た目の美しさも楽しめます。
藩政期には茶道が盛んで、以来、金沢で普段のお茶といえば番茶(ほうじ茶)。芳ばしい香りと、すっきりと飲みやすい加賀棒茶も有名でしょう。茶道と合わせて和菓子も多彩で京都や松江と並び、日本三大和菓子所と称されます。
総じて金沢は、全国屈指のグルメのまちとしても知られています。
金沢は北陸新幹線の開業により首都圏からのアクセスも向上しました。東京-金沢間は以前は4時間以上かかっていましたが今では最速2時間28分で結びます。普段は静かな環境の金沢で過ごし、必要な時に行き来するライフスタイルも可能です。
金沢市には、日々の生活に便利な、あるいは暮らしにゆとりや潤いをもたらす各種施設が充実しています。医療は高度・先端医療を提供する特定機能病院の指定を受けた金沢大学附属病院をはじめ、市内には375施設の病院・診療所(歯科を除く)があり、多様な診療ニーズに応えています。また、市内には48の市営スポーツ施設があり、テニス・野球・サッカー、陸上競技など健康的な暮らしもサポートされています。「世界の最も美しい公共図書館ベスト25」に選出された金沢海みらい図書館もぜひ利用してみてはいかがでしょうか。金沢歌劇座や金沢市文化ホール、金沢市アートホールといったホールでは、さまざまなジャンルのコンサートや公演が開催されています。
ちなみに、台風の年間接近回数は年2.6回と、北海道や東北に次いで台風の少ないエリアとなっています。
市内には海外からの留学生も多く、金沢大学では平均して毎年500人を超える留学生が在籍しています。国際交流を推進する団体や活動もあるので、文化体験ガイドをはじめ海外の方と交流をしたい人にもおすすめです。シェアハウスには海外の方も住みやすいという利点もあるため、生活の中で英語を使いながら暮らすこともできるでしょう。
シェアハウスでは、みんなで利用できるキッチンが共用設備として備わっています。加賀野菜を使って料理を楽しむ、美味しいお茶を淹れてゆっくりをくつろぐ。金沢でのシェアハウスライフには、生活の癒しの場としての役割もあります。また、週末はシェアハウス仲間で町歩きを楽しむこともできます。「今から行く?」と気軽に誘える仲間がいるのは生活に驚くべき彩りを与えてくれますよ。
金沢の冬といえば雪。12月から遅くて4月まで雪が降ることもあります。年に数回積雪の多いときは雪かきも必要な場面があったり、一人暮らしでは心細いときがあったとしても、これも仲間がいれば一緒に助け合って楽しみに変化させることができます。